「すすめ!!パイレーツ」「ストップ!!ひばりくん!」などの漫画の作者として知られる江口寿史さん。近年はイラストレーターとしての活動に重きを置いていましたが、2025年にトレパク疑惑で炎上騒動を起こしてしまいました。
今回は江口寿史さんの炎上騒動について調査しましたよ。
江口寿史の炎上騒動の発端は？
2025年10月3日、SNSのXにおいて江口寿史さんの無断トレパク問題が浮上、炎上騒動に発展しました。事の発端は、10月18日、19日にルミネ荻窪で開催される中央線文化祭2025の告知ビジュアルが公開されたこと。この告知ビジュアルは、横顔の女性がアップで描かれたものだったのですが、このイラストがSNSに投稿されていたある女性の横顔写真とほぼ完全に一致してしまったのです。「これはトレパクなのではないか？」と話題になったのですね。
江口寿史の反応
江口寿史さんはこの件について、自身のSNSで「中央線文化祭のイラストは、インスタに流れてきた完璧に綺麗な横顔を元に描いたもの」であることを明かし、「(絵のモデル)本人から連絡があり、アカウントを見てみたらSNSを中心に文筆/モデルなどで発信されている金井球さんという方でした」としました。
江口寿史さんは広告の公開より後に金井さんとやり取りし、使用の承諾を得た上でイラストを再度公開、「金井さんの今後の活動にも注目してくださいね」と発信し、改めてイベントの宣伝を行いました。
モデルとされた方の反応
江口寿史さんのSNSでの発信の後に、金井球さんは「わたしの横顔が、知らないうちに大きく荻窪に⋯⋯！？」と驚き、江口寿史さん側に問い合わせをし、事後的にはなったもののクレジットを入れてもらい、使用料もいただいたことも明かしました。また「わたしはわたしだけのものであり、人間としてさまざまな権利を有しております」ともコメントしましたよ。
ルミネ荻窪の反応
さて、問題のイラストを広告に用いたルミネ荻窪は、10月3日のうちに「告知ビジュアルに関して、制作過程に問題があったと判断」して該当ビジュアルを一時的に撤去。そして10月6日に「必要な確認をおこなった結果、制作過程に問題があったことを重く受け止め、該当ビジュアルを今後一切使用しない」という決定を下しました。ルミネ荻窪は10月19日に江口寿史さんが参加予定だったトークショー「中央線と漫画と人生と」を予定していましたが、このイベントについても中止することとしましたよ。
以上が、炎上騒動の発端となった出来事、そしてその顛末です。
炎上騒動の影響は？
この一件を経て、江口寿史さんの過去の作品にもトレパクの物が含まれるのではないか、と掘り起こされていくことになり、結果的に多くの作品に対して「トレパクである根拠」が示されることとなりました。
トレース行為は元の画像の著作権者、肖像権者に許可を貰っていれば問題はないのですが、ルミネ荻窪の一件は金井球さんが自ら問い合わせるまで許可を貰っていたわけではなく、つまりこれまでの作品にトレースによる物があった場合、それは無許可で制作された、トレパクの作品である可能性が否定できないということになるのですね。
複数の企業が騒動に反応
この炎上騒動を経て、Zoff、デニーズ、クレディセゾンといった、現在及び過去に江口寿史さんを起用した企業が、使用した江口寿史さんのイラストについて制作過程の事実確認を進める旨の声明を出すことに。Zoffに納品された作品のうち二点は江口寿史さんが雑誌に掲載された写真を許諾を得ないまま参考にした旨を認め、デニーズに納品された作品の中にも商業雑誌からの引用で制作を行った物がありました。
このようにやはり過去の作品にもトレパクの作品があった他、江口寿史さんの作品を利用していた企業などが使用の取りやめ、停止を決定するなどの反応を示しましたよ。
出展:ANNnewsCH
江口寿史の炎上の理由は自身の発言にも？
このように、江口寿史さんのトレパク疑惑は公式に認められている部分もあり、企業が江口寿史さんのイラストの使用を取りやめるなどの反応を示すのは当然と言えば当然です。
一方でネット上で大きく炎上してしまった件については、江口寿史さんのSNS上での発言の内容が違えばもう少し炎上の規模を抑えられたのではないかと思わないでもありません。
江口寿史さんのSNSでの発言がネットユーザーの反感を買ってしまい、炎上が大きくなってしまったという側面があるのですね。
罪の意識のなさそうな反応
江口寿史さんはトレパク疑惑による炎上騒動を受けてSNSで反応。その内容は先程記した通りですが、文の中には謝罪の文言は含まれておらず、また「金井さんの今後の活動にも注目してくださいね」という文にも違和感を覚える人が多くいました。
まるで金井さんが自身の今回の制作の協力者であるかのように扱っており(結果的にはそれもまた事実と言えるかもしれませんが)、上の立場から金井さんの宣伝をしているような調子の文に見えますが、そもそも江口寿史さんは許可なしで金井さんの写真をトレースしたという立場にあったはずです。全体的に、罪の意識がなさそうな投稿だったのですね。
過去の投稿がブーメランに
更に江口寿史さんは過去に「資料のトレースは多かれ少なかれあるがそのまま写しちゃうのは想像力欠如」「自分で撮った街の写真を元に描いた絵をそのままパクられたことがある」「模写はあくまで模写であってあなたの作品ではないからね」といった投稿をSNSに行っていたのです。許可の有無を問わず、トレース自体に厳しい立場を取っていただけに、今回のトレパク騒動において自身の過去の投稿がブーメランになってしまったのですね。
江口寿史の現在は？
以前から盛んにSNSの投稿を行っていた江口寿史さんですが、騒動以降は沈黙を貫いており、問題になった投稿も削除しています。元々予定されていたトークショーなどの仕事がキャンセルになったこともあり、ここ2ヶ月表舞台には現れていないようです。一方でこの期間の間にデニーズへ納品物のトレースの是非の回答を行っていたことは明らかになっています。
どちらにせよ、業界での信頼度は著しく落ち、表での活動も実質的に制限されてしまっている江口寿史さん。一連の騒動を理由に「キャリア崩壊」も噂されている状況なのですね。
最後に
今回は江口寿史さんの炎上の理由や現在の様子について紹介しました。騒動が本格的に大きくなってくると表に出てこなくなり、現在の様子は分からない状況の江口寿史さん。心配なところもありますが、権利関係への理解をより深めて創作活動に専念されているという状況なのかもしれませんね。
